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2007/12/11

「一瞬の風になれ 第一部 ―イチニツイテ―」 佐藤多佳子

一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ--一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
(2006/08/26)
佐藤 多佳子

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★★★☆☆

図書館の予約がやっと回ってきて、第一部を読むことができました!
運動嫌いの私ですが、スポーツをテーマにした青春小説にはまることは多いような気がします。
スポーツの才能にあふれた人にあこがれがあるのと、自分自身では味わえない高揚を感じられるからでしょうか。
ただ、その世界には疎いので、専門的なことが羅列されると、想像が及ばなくなって読むのがしんどくなってしまいます。

今作は、陸上競技の短距離を走る部員たちのお話なのですが、主人公の新二が陸上初心者のため、一緒にその世界を知ることができ、わりと分かりやすかったです。
軽いタッチで、話し言葉の多い文章なので、そのノリになじむまで読みづらかったのですが、試合の記述のあたりから慣れてきて、どんどん面白くなってきました。
サッカー狂一家に生まれ、サッカーの才能溢れる兄に対し、上達せず限界を感じていた新二は、サッカーが有名でない高校に入学し、それまで続けてきたサッカーではなく、陸上部へ入ることにします。
陸上に足を踏み入れることを決めたのは、同じ高校に入学した親友の連が天才スプリンターで、連の走りに魅せられるとともに、自分自身が走ることに興味を持ち始めたから。
サッカーに対して、また、兄や家族に対して複雑な思いがあったのだろうけれど、そこで腐らずに、新しい道へ進もうとする新二は、とても前向きです。
もっとどろどろした感情を持ってもおかしくないような気がしましたが、その健全さが爽やかでした。

その姿勢は陸上をはじめてからも顕著で、練習嫌いで陸上に情熱や執着の薄い連とは対照的に、新二は真っ直ぐで、練習に熱心に打ち込み、試合では力みまくり。
そんな新二だからこそ、こちらも自然と力が入り、試合の緊張感や高揚感を一緒に味わえました。
特にリレー競技がよかったです。
陸上競技はほとんどが個人競技だけれど、リレーは連帯感が感じられるし、何かが起きそうという予感が高まります。
今後もドラマが期待できそうです。

顧問の三輪先生が泰然としていて、どこかゆるいのにしめるところはしめていて、いい先生だなぁと思いました。
そのせいか、陸上部全体の雰囲気がよく、上下関係も厳しくないので、体育会系のノリになじんでいない私には親しみやすかったです。
ネアンデルタール人顔の根岸、ハードボイルドの守屋さん、風向きを異様に気にするジンクス王浦木さん、ひと際おとなしい谷口若菜など、部員も個性派がそろっていて楽しいです。

決して強いとはいえない陸上部で、連は遥かに早く、新二は二番手。
すぐに二番手になった新二にも生まれ持った才能があったわけですが、周りが言うように、まだ発展途上で伸びしろが大きそうです。
最初は圧倒的な速さの連にあこがれる気持ちが強かったものの、走るうちにその才能に嫉妬したり、努力しない連に苛立ちを覚えたりと、連に対してこれまでにない感情が芽生えます。
二人は友人であるとともに、ライバルという距離感が今後も気になるところです。

それにしても、サッカーの天才の兄と、短距離走の天才の親友を持つなんて、すごい境遇ですよね。
類は友を呼ぶ?(笑)

3部作なので、これからの新二の成長や、連、陸上部のみんながどうなっていくのかや、仙波や高梨など他校の選手との対決など、続きを読むのが楽しみです。
またまた、図書館の予約待ちですが(笑)
先生に釘をさされていますが、恋愛面も何かありそうな感じですね。
さ行その他 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
お邪魔します
「陸上競技」をキーワードにいろんな方のブログを拝見していて、訪問させていただきました。三毛猫というしがない陸上競技をしている学生です。
僕はこの本を買って読んだんですが、月並みな感想ですけど、すごくよかったと思ってます。表現や書き方といった詳しいことはよくわからないんですが、自分の経験やその時の思いに近い感情なんかも描かれていて、すごく感情移入してしまいました。

ぜひぜひ続きもお読みになってみてください。
ではおじゃましました。
コメントありがとうございます★
陸上経験がない私でも、臨場感を感じられた本でした。
陸上をされている三毛猫さんは、もっと感情移入できたのだろうなと思うと、うらやましくなってしまいました(笑)
2、3巻も早く読みたいです。


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