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2007/11/14

「年に一度、の二人」 永井するみ

年に一度、の二人年に一度、の二人
(2007/03/07)
永井 するみ

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★★★☆☆

永井するみさんの本を初めて読みました。(←これ、しょっちゅう書いている気がします 笑)
印象としては、巧いなぁという感じ。
このお話自体は読後感が爽快とまではいかず、もやもやが残るのですが、それでも永井さんの本をこれからも読んでみたいなと思わせる魅力を感じました。

「もしも、どちらか一方が現れなかったら、それで終わり。」
お互いに相手に無理をさせず、邪魔をしない取り決めのもと、一年後の同じ日に同じ場所で会うことを約束した、男女二組とそれを取り巻く人たちの話です。

「シャドウ」
夫との間に大きな溝ができていて、孤独を感じていた沙和子が、出張で訪れた香港。
ハッピーバレー競馬場にて、門倉という昔仕事で関わった男性に偶然の再会したことをきっかけに、一緒にレースを観戦し、食事を共にする。
そして香港在住の門倉は、来年十月の第三水曜日に同じ場所で会おうと約束する。

それから二人は、年に一度の秘密の逢瀬を重ねること数年。
一人息子の義務教育が終わった今年、自分はどうしたいのか、沙和子が門倉に思いを馳せるところで終わります。

尻切れトンボだなぁと思いつつ、別の男女の話へ。

「コンスタレーション」
OLの夏凛が、旅行で訪れた香港。
そこでたまたま出会った五歳年下でアメリカの大学院に通う学生、朗に半ば強引に連れられ、ハッピーバレー競馬場へ行くことに。
骨董市に行ったり食事をしたり、競馬を観戦したりと一緒に短い時を過ごす。
「実家の近くにいるのが居心地がいいから、離れたくないだけだったりして」
「夏凛さんは余力を持ってる。そんな気がする」
と朗に言われた言葉に、揺さぶられます。
一年後の十月の第三水曜日にまたここで会おうという朗の言葉に、帰国後も心を翻弄される夏凛。

その後親しくなった飯島に安心と安定を感じ、彼となら理想の家族を築けそうだと思いながらも、朗のことが頭から離れません。
飯島から旅行に誘われますが、その日は朗と約束した十月の第三水曜日で・・・。

「グリーンダイヤモンド」
「シャドウ」「コンスタレーション」のそれぞれの登場人物に加え、ハッピーバレー競馬場で働くサムの話を絡めて、物語は十月の第三水曜日を迎えます。
前の2編が中途半端なのは、それぞれの話がここに繋がるからだとやっと気付きました(笑)
中心人物だけでなく、沙和子の息子や飯島らの視点で書かれている部分があり、それが話の厚みになっています。
それぞれの男女がどうなっていくのか気になるところですが、白黒はっきりとした結末が用意されているわけではありません。
そこがもやもや感の一因でもあります。
そのなかで唯一、佐和子の息子、宗太郎の未来への予感が、心を明るくしてくれました。

夏凛が朗に惹かれる気持ちはよく分かりますが、外野から見れば朗に一番腹立たしさを感じますね。

一年後の不確かな約束、しかも遠く香港まで行かねばならないなんて、私だったらとても守れそうにないです。
せめて連絡先は確保します(笑)
でも簡単に連絡が取れる状態なら、きっと一年という期間を待たずに会ってしまうかもしれないし、お互いが都合のよい日にずらして会うことも考えますね・・・だったらこのお話は成立しないわけで。
ロマンチックではあるけれど、突き詰めて考えれば、やはり現実味の薄さは感じてしまいました。
な行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
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