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2007/11/10

「家日和」 奥田英朗

家日和家日和
(2007/04)
奥田 英朗

商品詳細を見る

★★★☆☆

相変わらず奥田さんはおもしろい!
個人的に、小気味いいものを読みたい気分だったので、まさにうってつけでした。
軽いタッチでとっても読みやすいのだけど、痛いところをつかれたり、毒のある揶揄に苦笑いしたり、楽しめた1冊です。

6つの短編のどれもが、夫か妻が主人公で、家のなかや家族をテーマとしています。
100の家があれば当然100通りの家のストーリーがあるわけで、そういうとっても身近な題材を、ユーモアにデフォルメしたお話たち。
人にはそれぞれこだわりがあったり、没頭したり夢中になったりする物事があります。
それが端的に現れるのがやっぱり家の中。
はた目には滑稽にみえたり不思議にみえたりすることでも、それがそれぞれの幸せのかたちだったりするんですね。
作者の鋭い観察眼が伺えます。

サニーデイ
ネットオークションにはまる主婦。
何かに夢中になってるときって、周りが冷静に見えていないことが多く、どんどんエスカレートしていくその心理が手に取るようにわかります。
笑ってしまった反面、他人事ではないと思い冷や汗もかきました(笑)
結末もいいです。

ここが青山
会社の倒産により無職となった夫が主夫となり、家庭に入っていた妻が仕事にでる。
周囲の反応と夫婦の感覚のギャップがおもしろいです。
でも向き不向きがあるとはいえ、こんなに簡単に家事をこなされると、立つ瀬がないですね(笑)

家においでよ
別居した妻が家具などを持って出たため、必要なものを買いにでかけるうちに、自分好みの「城」を作るのがどんどん楽しくなってきた夫。
「男の隠れ家」と化した部屋に、いつしか同僚たちも遊びに来るようになり・・・。
男性ならおおいに共感できそうな話です。
どうなっていくんだろうと思いましたが、結末には少しほっとしました。(でも出来すぎ?)

グレープフルーツ・モンスター
平凡だけど幸せに過ごしている主婦が、内職発注元の斡旋会社の若い男性の訪問をうけるうちに楽しみができて・・・。
危険のない密かな刺激にふける主婦がおもしろおかしく描かれています。
ここまではあり得ない!と思いつつ、鋭いところをついている気もします。

夫とカーテン
断りなく仕事を辞めたり事業をはじめたりする無鉄砲でアグレッシブな夫に対し、不安を感じている妻。
妻はイラストレーションの仕事も抱えながら、新たに夫の始めたカーテン屋を手伝ううちに、自らの仕事にも変化があらわれる。
目に見えない釣り合いってあるのかもしれないですね。
自然とバランスのとれている夫婦の様子が素敵です。

妻と玄米御飯
N木賞をとって以来、金銭に不自由のなくなった作家の家族。
妻はロハスに目覚め、その極端な生活に作家と息子たちがとまどいと不満を覚える。
ロハスブームをいぶかり、冷めた目で見つつも、次第に軽くなる体やヨガの爽快さは感じざるを得ない作家。
妻やロハス友達を題材に、ロハスにはまる人々をからかう短編を書きたくなるのですが、周囲の目もあり、思い悩みます。
この作家って奥田さんがモデルですよね?
身を削る作家という職業の葛藤が垣間見えておもしろかったです。
あ行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
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