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2011/09/01

「夜市」 恒川光太郎

夜市夜市
(2005/10/26)
恒川 光太郎

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★★★☆

大学生のいずみは、高校時代の同級生・裕司から「夜市にいかないか」と誘われた。裕司に連れられて出かけた岬の森では、妖怪たちがさまざまな品物を売る、この世ならぬ不思議な市場が開かれていた。夜市では望むものが何でも手に入る。小学生のころに夜市に迷い込んだ裕司は、自分の幼い弟と引き換えに「野球の才能」を買ったのだという。野球部のヒーローとして成長し、甲子園にも出場した裕司だが、弟を売ったことにずっと罪悪感を抱いていた。そして今夜、弟を買い戻すために夜市を訪れたというのだが―。第12回日本ホラー小説大賞受賞作。
「BOOK」データベースより



恒川光太郎さんの著作を初めて読みました。
ホラー小説大賞受賞ということで、背筋がぞくぞくするのかなという予想に反して、幻想的な怪奇譚でした。

デビュー作でこの完成度。
静けさを感じる筆致は簡潔で、場面をイメージしやすく、読みやすいです。
いずみの不用心さは少し気にかかりましたが、気構えて読んでいる読者をハラハラさせる効果あり。

実は「夜市」の後に「風の古道」が収録されているというのを気付かなくて、実際はもう終盤のところで、まだまだページ数があるからどんなふうに展開していくんだろうと思ったら、終わってしまった!という軽い衝撃とともに読み終えました(笑)
そういう読み手側のミスって、作品の善し悪しに関係なく読後の印象に響きますね。
というわけで、「風の古道」のほうがよく感じましたが、どちらも面白かったです。

両方の物語のなかに、夜市や永久浮浪者という言葉がさりげなく共通して出てきますが、これは恒川さん独自の壮大な世界観の一端なのでしょうか。
その世界観が、これからどんな物語を紡いでいくのか、他の作品も読んでみたくなりました。
た行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
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