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2007/10/14

「ティッシュペーパー・ボーイ」 有吉玉青

ティッシュペーパー・ボーイティッシュペーパー・ボーイ
(2007/02/21)
有吉 玉青

商品詳細を見る

★★★☆☆

渋谷の雑踏に出没、百発百中でティッシュを受けとらせてしまう、赤帽白つなぎのティッシュペーパー・ボーイ。腐れ縁の恋人と別れたいOL、出会い系サイトで知り合った孤独な女子中学生と窓際中年、年下のイケメンの恋人に本気になってしまったバツ一女性……きまじめな人々と彼の行きずりがよぶ、不思議で心温まる5つの偶然の物語。
新潮社HPより


読むと、登場人物と一緒に背中を押されて一歩前に進めるような、少し元気になれる連作短編集です。
こんな些細なことでも、何かが変わるきっかけになることもあるのかもしれないな、と思わされます。
でも実際には、この転機がティッシュペーパー・ボーイに関わったことによるものだなんて、思わないかもしれないですけどね。
もっと言えば、ティッシュペーパー・ボーイを軸にしなくても、それぞれ独立したお話にできたと思うのです。
でも繋がっていることで、どこか不思議な物語になっているこの幻想的な感じも、わりと好きだったりします。
脇役のように描かれていて、その実大きな存在感を持っている、この影の主役。
街中でティッシュを配る人に特別意識を払ったことはなかったけれど、そんな偶然というか奇跡が自分にも起こるだろうかと、これから気になりそうです(笑)



「グッド・ラック」
高雄との別れを決意した翔子が、待ち合わせ場所のカフェに急ぐ途中、ティッシュ配りの青年につかまり・・・。
タイミングって時に物事に大きな影響を及ぼすことがありますよね。
まさにそういうお話です。

「ビーツって何?」
修平は買い物帰りに公園のベンチに座って、妻の麻子との結婚生活を振り返っていた。
そこへティッシュペーパー・ボーイの息子がティッシュを渡してくる。
結末はいいのか悪いのか分からないけれど、修平にとっての勇気ある前進には違いありません。

「レオン」
周囲に相手にされず軽んじられ、街でティッシュすらもらえないレオンと尾崎の出会い。
二人は親子以上に年齢の離れた「友達」となり、次第に何かがかわってきて・・・。
二人の関係がちょっと滑稽でもあり、物悲しくもあり、この話は面白かったです。

「恋が花盛り」
バツ一の七恵が恋したのは、十歳近くも年下の智樹。
お互いがそれぞれに感じている、せつなさやじれったさが細やかに描かれていてよかったです。
なるほど、ティッシュペーパー・ボーイはその場面で登場するんですね(笑)

「ボーイを探せ!」
かつてアイドルタレントとして芸能界入りした舞は、やがて顔を記憶するしかとりえのないタレントとなり先行きに不安を覚えていて、という話。
この話で、ティッシュペーパー・ボーイが大きくクローズアップされ、ひとつの象徴として集約されます。
あ行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
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