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2010/11/18

「お縫い子テルミー」 栗田有起

お縫い子テルミーお縫い子テルミー
(2004/02/26)
栗田 有起

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★★★☆

彼がいなければ世界はないのに、どうして彼のいない現実を生きなければいけないのだろう(『お縫い子テルミー』)。アルバイトをして、ひと夏の経験を買った。ぼくは来週の木曜日、十一歳になる(『ABARE・DAICO』)。誰かに明日を翻弄されても、自分らしく強く生きてゆく。心優しき人々に出逢える、二つの物語。
「BOOK」データベースより



栗田由起さんの著作を読むのは、たしかこれで3冊目。
文章の空気感が好きな作家さんです。

表題作の「お縫い子テルミー」は、流しの仕立て屋で生計を立てる鈴木照美が、歌舞伎町の店で出会ったシナイちゃんに恋をして…という物語。
テルミーと呼ばれる彼女、読み進めればなんと16歳という。
あっけらかんと書かれているけれど、実は特異な人生を歩んできています。

毎日枕が替わっても気にならないし、どんな枕をあてがわれても平気だ。こんな枕で眠りたいと、理想の枕を想像したためしもない。それは自分の枕でないと寝られないことにくらべれば、自由であるような気もする。でも自由とは、自分を縛る鎖を選ぶことだと、聞いたこともある。


根無し草のテルミーが、ファミレスで自分のために布を裁ち、力強く前へ進んでいくラストに、少しほっとしました。


もう1編の「ABARE・DAICO」は、表題作よりも好みの話で、★4つ。
小学校五年生、小松誠二の夏休み中の出来事を描いています。
年相応の純真さと、年齢以上にしっかりした健気さが同居した少年の、微笑ましくいじらしい物語。
ラストのほうの展開には思わず笑ってしまったけど、肩の力がすとんと抜けた。
読後感のよいお話でした。
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