--/--/--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
2012/12/26

「シューマンの指」 奥泉光

シューマンの指 (100周年書き下ろし)シューマンの指 (100周年書き下ろし)
(2010/07/23)
奥泉 光

商品詳細を見る

★★★★

シューマンに憑かれた天才美少年ピアニスト、永嶺修人。彼に焦がれる音大受験生の「私」。卒業式の夜、彼らが通う高校で女子生徒が殺害された。現場に居合わせた修人はその後、指にピアニストとして致命的な怪我を負い、事件は未解決のまま30年の年月が流れる。そんなある日「私」の元に修人が外国でシューマンを弾いていたという「ありえない」噂が伝わる。修人の指に、いったいなにが起きたのか。鮮やかな手さばきで奏でる“書き下ろし”長篇小説。
「BOOK」データベースより



表現が硬くて言い回しも難解に感じ、専門用語も多かったので、正直とても読みづらかったです。
クラシック音楽にもシューマンにもまったく見識がないため、言葉からそれを想像するという作業に疲れ、最後まで読めるかなと少し怪しみながら、何度も休憩を挟みつつ前半をやり過ごしました。
音楽を言葉で表現することのむずかしさ、それを感じ取ることのむずかしさを改めて知りました。
鹿内が登場するあたりでユーモアも出てきてそれに救われながら、後半はぐいぐいとその物語の流れに飲み込まれていって、いつの間にか読み切っていました。

ミステリーと思って読んでいなかったのがよかったのか、いろいろな仕掛けに素直にはまった私は、最後まで物語の表裏にくるくると翻弄されながらその驚きを楽しめたのでした。
真相を知った今、またいちから読み返してみたくなるような一冊です。
スポンサーサイト
あ行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
2012/12/26

「あと少し、もう少し」 瀬尾まいこ

あと少し、もう少しあと少し、もう少し
(2012/10/22)
瀬尾 まいこ

商品詳細を見る

★★★☆

あの手に襷を繋いで、ゴールまであと少し!誰かのために走ることで、つかめるものがある―。寄せ集めのメンバーと頼りない先生の元で、最後の駅伝に挑む中学生の夏を描くみずみずしい傑作青春小説。
「BOOK」データベースより



中学駅伝のメンバーが、心の葛藤やわだかまりを振り返りながら、それを乗り越え一歩成長して次の走者へと襷をつないでいく、リレー形式ならぬ駅伝形式の物語。
メンバーが同じ練習期間を回顧するため同様の場面がありながら、見方や捉え方がそれぞれに違っていて、どんどん折り重なっていくのが面白かった。
中学生ってこんなにきらきらしてるんだな。
瀬尾さんらしいやわらかくてあたたかな目線が、じんわりと心に響きました。
学校の課題図書になりそうな清らかでまっすぐな物語でした。
瀬尾まいこ | Comments(0) | Trackback(0)
2012/12/12

「ここは退屈迎えに来て」 山内マリコ

ここは退屈迎えに来てここは退屈迎えに来て
(2012/08/24)
山内 マリコ

商品詳細を見る

★★★☆

地方都市に生まれた女の子たちが、ため息と希望を落とした8つの物語。フレッシュな感性と技が冴えわたるデビュー作は、「R‐18文学賞」読者賞受賞作「十六歳はセックスの齢」を含む連作小説集。
「BOOK」データベースより



全話、地方都市生まれの女の子が主役で、椎名一樹という男との接点をもつ連作短編。
ひとつひとつの話が面白く、連作として1冊で見たときにも距離を保ちつつ一体感のある素敵な構成でした。
イマドキ感のある軽やかでさらりとした文章だけど、言葉のセンスにたびたび心を掴まれることがあって面白い。

地方コンプレックスとでも言うのか、劣等感や焦燥、都会への過度な憧れ、妄想、現実とのずれなんかがおかしみを込めてリアルに描かれていました。
背景的にも年代的にも共感できる部分が多く、楽しめました。
受賞作の最後の話が、途中で妙にきゅんとして一番よかったかな。

これがデビュー作ということで、今後が楽しみな作家さんがまた一人増えました。
や行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
2012/12/04

「ともしびマーケット」 朝倉かすみ

ともしびマーケット (100周年書き下ろし)ともしびマーケット (100周年書き下ろし)
(2009/07/22)
朝倉 かすみ

商品詳細を見る

★★☆☆

誰かの「いい日」に、ともしびを。たくさんの買い物客がうごめいています。みんなあんなに生きている。スーパーマーケットの白くあかるい照明にひとしく照らされている。たくさんの人生の「一日」を、著者ならではの語り口で描く、吉川英治文学新人賞受賞後、初の書き下ろし小説。
「BOOK」データベースより



久しぶりに朝倉かすみさん。
うーん…なんかピンと来なかったです。
「声出していこう」でも思ったけど、朝倉さんは長編のほうが好きかも。

1.いい日
2.冬至
3.平河
4.ピッタ・パット
5.232号線
6.流星
7.私
8.その夜がきて
9.土下座

最終話は帳尻合わせの大集合で終わってしまいました。
連作短編に対する私のハードルが上がってるのかな。
なかでは7番目の「私」のエピソードが好きでした。
朝倉かすみ | Comments(3) | Trackback(1)
2012/12/03

「黄金の王 白銀の王」 沢村凛

黄金の王 白銀の王黄金の王 白銀の王
(2007/10)
沢村 凜

商品詳細を見る

★★★★

百数十年にわたり、国の支配をかけて戦い続けてきた鳳穐一族と旺廈一族。生まれた時から「敵を殺したい」という欲求を植えつけられていた二人の王。だが、彼らは過去のしがらみを断ち切った。そして、争いのない平和な世の中を作りたいという思いを理解し、陰で協力し合う道を選んだ。しかし、それは想像以上に厳しいものだった…。敵に捕われの身となった王と、混乱する二つの国をなだめて統べる王。二人が思い描いた理想は、はたして実現することができるのか。
「BOOK」データベースより



久々にがっつりなファンタジー。
沢村凛さん作品もたしか「カタブツ」以来で、ファンタジーは初読みです。

人名や地名の漢字の読み方が難しくて覚えられず、何度も本文と巻頭の登場人物一覧を行ったり来たり。
話も込み入っているのですらすらとは読めず、読むのにとても時間がかかりました。
そういうところも含めて、十二国記シリーズにはまっていた頃のことを思い出します(懐かしい!)。
こちらは1冊で完結です。

穭(ひづち)と薫衣(くのえ)、どちらかに肩入れすることもなくフラットな状態で楽しめました。
大人になったかも(笑)
第三章、泣けました。
世界観にどっぷりと浸かれて、読み終えての充足感も言うことなしの素晴らしい物語でした。
さ行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
2012/12/03

「サヴァイヴ」 近藤史恵

サヴァイヴサヴァイヴ
(2011/06)
近藤 史恵

商品詳細を見る

★★★☆

他人の勝利のために犠牲になる喜びも、常に追われる勝者の絶望も、きっと誰にも理解できない。ペダルをまわし続ける、俺たち以外には―。日本・フランス・ポルトガルを走り抜け、瞬間の駆け引きが交錯する。ゴールの先に、スピードの果てに、彼らは何を失い何を得るのか。
「BOOK」データベースより



「エデン」に引き続き「サヴァイヴ」を読みました。
白石、伊庭、赤城の視点から描かれたスピンオフ的な6つの短編。

老ビプネンの腹の中
スピードの果て
プロトンの中の孤独
レミング
ゴールよりももっと遠く
トウラーダ

本編主役の白石のその後と、気になっていた伊庭の物語も面白かったですが、メインは本編の過去が知れる、赤城から見た石尾。
石尾のその後を知っているがゆえの感慨がありました。
やはり「サクリファイス」を再読しておいてよかったです。

最後はもうちょっと後味のよい物語で終わってもらえたらよかったのにな。
やはりスポーツものは清々しい気持ちで読み終えたいです。
というわけで、気持ちよく読み終われる続編を希望!
か行その他 | Comments(2) | Trackback(1)
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。