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2008/05/21

「万寿子さんの庭」 黒野伸一

万寿子さんの庭万寿子さんの庭
(2007/03/30)
黒野 伸一

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★★★★☆

図書館で何気なく手に取ったこの本。
装丁の絵が鮮やかできれいだったのと、1ページ目を読んでみて読みやすそうだったので借りてきました。
当たりでした。

社会人になり一人暮らしを始めた二十歳の京子は、右目に斜視があることにコンプレックスを持っていた。
京子が引越したアパートの隣の一軒家に住んでいる、七十過ぎの万寿子(ますこ)さんは、近所付き合いをすることもなく一人で暮らしていた。
寡黙でひきこもりの老女と周囲に思われていた万寿子さんに、なぜかちょっかいをだされる京子。
はじめは、嫌がらせして喜ぶ老女とそれに困惑し怒る主人公の関係だったのが、徐々に打ち解けていき、二人の間には世代をこえた友情が生まれます。

以下ネタバレ箇所があります。
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か行その他 | Comments(2) | Trackback(0)
2008/05/19

「雲を斬る」 池永陽

雲を斬る雲を斬る
(2006/04/04)
池永 陽

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「雲を斬る」 池永陽
★★★☆☆

池永陽さんの本は初めて読みます。
五月のこの清々しい時期に読めたことが、なんとも嬉しいお話でした。

主人公は江戸の貧乏長屋に住まう浪人、由比三四郎。
寺子屋で子供たちに読み書きと読本を教えながらも、その生活は苦しく、副業として、多少腕に覚えのある剣で道場破りをし、なんとか生計をたてています。
越前丸岡生まれの三四郎が江戸で暮らす目的は、父親を殺した仇・滝沢伝十郎を探し出し、敵討ちをすることにあります。
たった一人の人間を探し出すのは途方もないことで、故郷を離れ、滝沢を探しながら四年間うろつきまわり、滝沢の生国・江戸に入ったのが三年前。
すでに七年の月日が流れていました。

三四郎は、貧乏浪人に身をやつしながらも、心根はすさむことなく、武士としての矜持を持ち続けている。
そして、人に対してはとにかく優しく、情に厚い。苦しんでいる人たちを放っておけない。ときにはそれが甘さという弱点にもなる。
三四郎の生真面目で不器用な生き方は、ときに厄介事を背負うけれど、周囲の人からは頼られ、好かれるのです。

ある日、寺子屋の教え子の姉・おさとが、恋人の博打の借財を肩代わりして女郎に売られることになります。
それを知った三四郎が、道場破りによって得た金を渡すことで売られるのを食い止めたが、女衒に恨まれ、彼の首には五十両もの賞金がかけられることに。
敵討ちを本懐とする三四郎が、自ら賞金首になる、という皮肉な事態におちいるのです。

三四郎は、次々とあらわれる刺客たちとの勝負をどう切り抜けるのか。
そして、敵討ちを果たし、故郷に帰参することは叶うのか。
命を懸けた立ち合いのなか、三四郎の秘剣が冴え渡ります。
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あ行その他 | Comments(2) | Trackback(0)
2008/05/16

「図書館内乱」 有川浩

図書館内乱図書館内乱
(2006/09/11)
有川 浩

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★★★☆☆
「図書館戦争」の続編をやっと読みました。
今回は短編もの、といっていいのか分かりませんが、脇役メンバーの小牧、柴崎、手塚らそれぞれにもスポットが当たったお話でした。
人物像がより深く描かれ、生い立ちや内側に抱えるものなどが明かされて、隙がないような彼らの存在が少し近くなった気がします。

また、前作は図書隊対メディア良化委員会のお話が主軸でしたが、今回は内乱、と銘打ってあるとおり図書館側の内部が主軸。
図書館に関わる諸問題に絡めて、組織内部の黒い部分や派閥間の軋轢、主義主張の対立、中立派の台頭、中央集権主義の介入などが各編にうまく織り込まれていて、一枚岩ではいかない組織の内情がよくわかるようになっていました。
それぞれのエピソードが独立した話のように見えて、それらの伏線が拾われて最終話につながるのですが、その構成はさすがです。
最終話は一気にひきこまれました。

免疫が出来たのか、それとも章ごとにメインの人物が入れ替わるからか、前作ほど怒涛の大興奮、というわけではありませんでしたが、要所要所で赤面・爆笑してしまうのは相変わらず(笑)

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有川浩 | Comments(0) | Trackback(0)
2008/05/12

「とりつくしま」 東直子

とりつくしまとりつくしま
(2007/05/07)
東 直子

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★★★☆☆

本の説明文を読んで私が想像していたものとは、趣のちょっと違うお話でした。

死後、現世に心残りのある人は、何かにとりついてこの世に戻ることができる。
ただし、生きているものは既に魂が先住しているので、生命を持たない「もの」のみ。
「もの」が形を失うと、それにとりついた魂も消え、二度とこの世に戻ることはできない。
死んだ人がそれぞれ選んだ「とりつくしま」の10の物語と1つの番外篇のお話です。

「とりつく」という言葉の印象から、とりついたら、その魂の意志が働くものだと勝手に想像していたのですが、そういった能動的な働きかけは一切出来ません。
ただただ、その「もの」として、そこに存在し、静かに見守るというだけ。
また、生きている人間は、当然「もの」の思いを感じとることはない。
そこに、どうしようもなく虚無感を感じました。

多くの魂が、現世の大切な人、気にかかる人の近くにいようと、とりつくしまを選びます。
けれど、その「もの」を現世の人が大切にしてくれるとは限りません。
とりついたものが処分されれば一緒に消えてしまうし、誰かに渡されれば別の人のものになってしまう。
自分の死後に、残された人達の生活を見ることになって、見たくないものや知りたくないことをつきつけられてしまうこともある。
10話のなかで、幸せなことに喜びや温かさを感じることの出来た「もの」もあれば、そうでない「もの」もあります。
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は行その他 | Comments(6) | Trackback(1)
2008/05/10

「花宵道中」 宮木あや子 

花宵道中花宵道中
(2007/02/21)
宮木 あや子

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★★★★☆

デビュー作とは思えないほどの筆力と完成度に、感服しました。
宮木さんの書く文章は、有り様が色濃く見え、匂い立ち、温度を感じます。
江戸は吉原、小見世の遊郭「山田屋」を舞台に、遊女たちの哀しくも凛とした生き様が鮮やかに描かれています。
朝霧、茜、霧里、八津、緑それぞれがヒロインとなる5編は、どれも印象深く、濃度が高い。
そして、各編でエピソードがつながり、重なり合う、構成の妙。
1つの出来事が別の視点で描かれたいくつもの箇所は、人物背景の広がりと話の奥行きをもたらしていて、その印象の変化に驚き、別の側面の事実に震撼としました。

以下、多少ネタバレしてますのでご注意ください。
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ま行その他 | Comments(2) | Trackback(0)
2008/05/08

「リリイの籠」 豊島ミホ

リリイの籠リリイの籠
(2007/12/14)
豊島 ミホ

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★★★★☆

おもしろかったです。
今まで読んだ豊島さんの本の中でかなり好きです(四、五冊かしか読んでないけど)。
仙台の女子高を舞台にした連作短編。
在学中の高校生、卒業生、先生など、女子高生や成人した女性たちが登場します。
私は女子高出身なので、あの閉塞感や甘酸っぱい感情がふつふつと蘇るようで、圧倒されました。

この年代ならではっていう部分もあれば、女っていくつになってもこういうところは変わらないなぁという部分と両方あります。
もしかしたら、女子高時代真っ只中に読むと、棘が刺さって痛かった話もあるかも。
少し冷静な目線で読める年齢になっているからこそ、楽しんで読めるのかもしれません。

それぞれのお話の登場人物の女の子たちが、両極端な組み合わせ。
不完全なところが、魅力的だったり印象的だったりして、憎めなくてまぶしくて懐かしい。
集団の中に生まれる嫉妬や独占欲や優越感、そのなかで育まれたしたたかさや腹黒さ、処世術など、人と人との関わりが、ときに純粋で残酷に、ときに甘くて居心地よく、キラキラと輝くように書かれています。

本のタイトルは、短編の1つの題名というわけではありません。
リリイ、つまり百合の籠っていうのが、ある種の狭義的な意味よりももっと広い意図でタイトルになってるのだと思うのですが、女子高、女子同士ならではを表していてうまいなぁと思いました。
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豊島ミホ | Comments(2) | Trackback(0)
2008/05/03

1~4月の読了本

「ホテルジューシー」坂木司 ★★★☆☆
「新釈 走れメロス 他四篇」森見登美彦 ★★★☆☆
「ちんぷんかん」畠中恵 ★★★☆☆
「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸 ★★★☆☆
「ダイイング・アイ」東野圭吾 ★★☆☆☆
「さよなら、そしてこんにちは」荻原浩 ★★★☆☆
「サクリファイス」近藤史恵 ★★★☆☆
「八日目の蝉」角田光代 ★★☆☆☆
「ホルモー六景」万城目学 ★★★☆☆

1~4月までの読了本です。
読みはしたけど、心ここにあらずだったり、惰性で読んだりしたものが多くて、評価がかなり適当です。
(★の数を少し変更しました。)
感想もあまり書いてないし。

理由の1つは(これがほとんどを占めるんですが)、実父が重い病気になってしまったこと。
離れて住んでいるので、何度も帰省したために図書館で本を借りるのを控えていたし、そもそも精神的に本を読める状態ではありませんでした。
特に1~2月は本当にしんどかった。
今のところ病状が小康状態なのと、本人を含め周りや私が状況に少し順応してしまったため、現在はほぼ通常通りの生活に戻っています。

もう1つは、今年の4月から早起きする必要があって、睡眠時間が今までより1~2時間減ってしまったこと。
本を読み始めると睡魔が襲ってきて、なかなか読み進みません。
集中できないせいか、読書熱も下がり気味なんです。

ここ以外に別のブログを2つ書いてますが、そちらは料理中心なので、毎日作るものだからそちらに重点を置いちゃってます^^;
この生活にも慣れて読書熱が上がってくると、そのうちペースも戻ってくるかもしれません。
ムリせず、細く長く続けていけたらいいなぁと思っています。

よかったら別ブログも覗いてみてください★
・毎日の食事や日々のつれづれ →まりも日誌~読書の合間に~
・お弁当作りの記録 →まりもキッチン
各月の読了本 | Comments(0) | Trackback(0)
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