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2007/12/31

12月の読了本

「鴨川ホルモー」 万城目学 ★★★☆☆
「東京・地震・たんぽぽ」 豊島ミホ ★★★★☆
「包帯クラブ」 天童荒太 ★★★☆☆
「一瞬の風になれ 1 ―イチニツイテ―」 佐藤多佳子 ★★★☆☆
「この人と結婚するかも」 中島たい子 ★★★☆☆
「チェリー」 野中ともそ ★★☆☆☆
「吉原手引草」 松井今朝子 ★★★☆☆

今月は、計7冊でした。
ただでさえ忙しい師走ですが、月の後半に水ぼうそうにかかってしまい、症状がおさまってからもバタバタして、読書がなかなか進みませんでした。
大人の水ぼうそうは大変でした。
まだかかってない方、お気をつけくださいませ。

今月読んでよかったのは、「東京・地震・たんぽぽ」です。
「一瞬の風になれ」は、2、3を借りていましたが、読めないまま期限がきて、返してしまいました。
現在も、図書館から借りてきて消化できていない本がたくさんあるので、まずはそちらから読んでいこうと思います。

いよいよ本日で2007年も終わりです。
今月はあまり読めませんでしたが、年間を通してたくさんの本が読め、素敵な本と出会えました。
来年もいい読書ができると嬉しいです。

このブログは今年からはじめたわけですが、読んでくださる方がいらっしゃって、とても嬉しいです。
なかなかうまく感想が書けず、その拙さをもどかしく感じることも多々ありました。
もっと自分の感じたことを言葉にできるように、来年からも頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
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各月の読了本 | Comments(0) | Trackback(0)
2007/12/26

「吉原手引草」 松井今朝子

吉原手引草吉原手引草
(2007/03)
松井 今朝子

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★★★☆☆

直木賞をとった作品で、やっと図書館の予約が回ってきました。
語り手の独特の話し言葉で成り、はじめは物語の輪郭が掴みにくいので、入り口が若干読みづらいのですが、時代小説としてはあまり読んだことのない構成で、おもしろかったです。

吉原一と呼び声の高い花魁・葛城が、謎の失踪を遂げて数ヶ月。
葛城に関わりのある人たちが、聞き手の男に対して、当時のことを語るという構成です。
語り手は、引手茶屋の内儀にはじまり、見世番や番頭、遣手、床廻し、妓楼の主人に幇間といった妓楼で働く人々や、吉原にやってくる客など。
聞き手の男は、若旦那風のなかなかの美男で吉原には不慣れ、ということが語り手側から伝わってくるものの、正体については最後のほうまで分かりません。
不慣れな聞き手に対して、彼らはそれぞれの立場で事細かに吉原の仕組みや作法などを語ってくれるので、読者の私にも吉原の文化や構造がよく分かるようになります。

花魁のでてくる話は他でも読んだことがありますが、それを支える裏方の職業がどんなであったかや、金銭事情、店の格差、何が粋で何が野暮かなどは知らないことだらけで興味深かったです。
吉原という苦界に身を落とし、身体を張って生きる女たちの苦しみや悲しみの生々しさはあまりなく、存外さらりと描かれていました。

そのうち、人々の語り口から葛城の像が浮かび上がってきて、失踪についての興味もわくようになり、真相について知りたいと思うようになってからはどんどん読み進みました。
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ま行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
2007/12/23

「チェリー」 野中ともそ

チェリーチェリー
(2007/09)
野中 ともそ

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★★☆☆☆

13歳のショウタは、伯父から夏休みにアメリカ行きを誘われます。
伯父所有のアメリカの家に、元妻ベレニスの母親モリーが一人で住み続けており、家を売却するためにモリーに出て行ってもらうのを説得するためです。
ショウタは頼りない伯父に付き添って、アメリカ北西部の「さくらんぼの州」にある伯父の家へ向かいます。

その家は、蛍光がかったミドリ色に塗られ、敷地には瓦礫や異臭を放つがらくたの丘があり、毒のある蔓草がはびこり、家の中も水たまりのできた台所や穴を開けた窓としっちゃかめっちゃかに改造されていました。
モリー自身も黄と黒のミツバチ柄のばかでかいシャツに、不可解な色合いに染まったロングスカートをはき、アヒルのくちばしのようなゴム靴といういでたち。
「魔女たいじ」と勇んでやってきたショウタは、気勢をそがれるとともに、モリーが極度の人見知りで、少女のような心で、自分の世界を崩さずに不器用に生きていることを知り、次第に心を惹かれていくのです。

ショウタ自身は、両親の離婚により住み慣れたアメリカから母とともに日本へ帰国し、鬱屈とした気持ちを抱えて日々を過ごしていたところでした。
日本語よりも英語が得意なことを学校でからかわれ、次第に誰とも口を聞かなくなり、いつもヘッドホンで外界を遮断するようにギャングスタ・ラップを聴きいて音楽で武装する毎日を送っていました。
伯父からアメリカ行きを持ちかけられたのに飛びついたのも、日本での日々から逃れたい気持ち、母にも一人の時間を上げたい気持ちなどがあったのです。

じょうずに居場所を見つけられない人間をいつの間にか引き寄せてしまう、モリー。
ショウタもそんな引き寄せられた人間の一人でした。
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な行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
2007/12/12

「この人と結婚するかも」 中島たい子

この人と結婚するかもこの人と結婚するかも
(2007/09/05)
中島 たい子

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★★★☆☆

中島さんは今作までに3冊の既刊本があり、全て読んでいます。
ページ数が少なく文章が読みやすいし、独身女性が主役なことから私にとってテーマが興味深く、心情に共感を持ちやすいのです。
なので、新刊がでるとついつい手が伸びます。
表題作他、めずらしく男性が主人公の「ケイタリング・ドライブ」を収録。
共通項は、独身、勘違い、食べ物。

以下、ネタバレ部分がありますのでご注意ください。
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な行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
2007/12/11

「一瞬の風になれ 第一部 ―イチニツイテ―」 佐藤多佳子

一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ--一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
(2006/08/26)
佐藤 多佳子

商品詳細を見る

★★★☆☆

図書館の予約がやっと回ってきて、第一部を読むことができました!
運動嫌いの私ですが、スポーツをテーマにした青春小説にはまることは多いような気がします。
スポーツの才能にあふれた人にあこがれがあるのと、自分自身では味わえない高揚を感じられるからでしょうか。
ただ、その世界には疎いので、専門的なことが羅列されると、想像が及ばなくなって読むのがしんどくなってしまいます。

今作は、陸上競技の短距離を走る部員たちのお話なのですが、主人公の新二が陸上初心者のため、一緒にその世界を知ることができ、わりと分かりやすかったです。
軽いタッチで、話し言葉の多い文章なので、そのノリになじむまで読みづらかったのですが、試合の記述のあたりから慣れてきて、どんどん面白くなってきました。
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さ行その他 | Comments(2) | Trackback(0)
2007/12/09

「包帯クラブ」 天童荒太

包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)
(2006/02/07)
天童 荒太

商品詳細を見る

★★★☆☆

「外の景色と、心のなかの風景は、つながっている」
傷ついた心からは見えない血が流れていても、直接手当てはできないけれど、その傷を受けた場所に包帯を巻くことで心が軽くなり、癒される。
病院の屋上で出会ったディノと名乗る少年とのやりとりのなかで、ワラはそのことを実体験として感じます。

このお話は、大人になったワラが、高校時代にメンバーとはじめた「包帯クラブ」の活動記録を、クラブのウェブサイトに報告書として掲載する、という形で書かれています。

包帯を巻くという行為の輪は、ワラの親友シオ、シオの幼馴染のギモ、その知人達と広がっていき、いっそのことクラブにしようと「包帯クラブ」を立ち上げるのです。
クラブのメンバーの心の傷はもちろんのこと、サイトを作り、包帯を巻いてほしいと依頼があればその場所に包帯を巻きに行き、その写真を送ります。
公園のブランコ、サッカーゴール、ガードレール、倉庫の鍵・・・街のいたるところに。

気付かないふりをしていた傷、言えないでいた心の傷を、包帯を巻くことによって、これは傷なんだよと自分で認め、人にも認めてもらうこと。
手当てをすることで、傷はすぐに癒えなくても、傷口の血を止めてあげること。
もちろん、まだ包帯を当てることもできないような深い深い傷には、時間や心の折り合いなどが必要で、すべての傷に適用できるわけではないけれど、彼らの行為に救われる人だっています。
その行為は、受けた傷だけでなく、他人に負わせてしまったかもしれない傷にも気付き、傷ついた相手の心にも思いをめぐらせることにも波及します。
些細なことだけれど、自分たちにできることをしようと実践する姿に、なんだかやさしさをもらえた気がしました。
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た行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
2007/12/05

「東京・地震・たんぽぽ」 豊島ミホ

東京・地震・たんぽぽ東京・地震・たんぽぽ
(2007/08)
豊島 ミホ

商品詳細を見る

★★★★☆

震度5以上の地震を、過去に三度経験しましたが、いずれも食器が割れる程度で、家族や知人にも怪我はありませんでした。
この話のなかで起こる震度6強、火災や倒壊が相次ぎ死者九千人超という大震災とは比べものになりませんが、それでも、揺れる直前に聞いた地響き、電車が近くで通っているかのような振動や、ミシミシと建物の軋む音は、今でも鮮明に覚えています。
あのせり上がってくる恐怖、強さと長さの予測がつかない焦燥、なす術もなくやり過ごすだけの所在無さはトラウマになっています。

だから、そういう切羽詰った臨場感が、ありありとしたお話になるのかなと思いきや、意外と淡々とした語り口で、緊迫感はあまり感じません。
地震そのものよりも、地震という事態に対しての、人の心の動きや行動が中心のお話です。

性別も年齢も関係なく、状況や立場や境遇の違う人たちに、わけ隔てなくふりかかる天災。
ただただ、その瞬間の行動や場所によって運命が大きく変わってしまう。
人と、人の作り上げたものは弱くて脆いのに、空はいつものように青く澄んでいて、クローバーは茂り、たんぽぽは綿毛を飛ばしているのが印象的です。

壊れた日常のなかで、大切な誰かを思う人、痛みに苦しむ人、現実から目をそらす人、諦める人、非常事態に乗じて私欲に走る人、希望を捨てない人、さまざまです。
それこそいろんな人がいて、いろんな思いや考えがあるんだなと、ときには薄ら寒く、殺伐とした気分にもなりましたが、そういう側面も当然存在するんですよね。
14の極めて短いストーリーから成り、ところどころでリンクしているものの、切り取られた断片の続きが気になって仕方がありませんでした。

さくさくと読めるので油断していましたが、最終2話の「パーティにしようぜ」と「いのりのはじまり」で泣けました。
「パーティにしようぜ」ではお母さんと夕焼けの空を思い浮かべて、「いのりのはじまり」は最初の話とつながりに、とてもせつなくなりました。
残った人の思いと、涙の意味が胸に迫ります。
感想を書くまでに少し時間が空いたのですが、そこだけ読み直して涙が止まらなくなってしまいました。

地震の直後は混乱があり、興奮や放心状態でうまく心が働かなくても、少し時間がたったときに、やっと実感となって押し寄せる感情が苦しいと思うんです。
この2編は、震災6日目、三ヵ月後、と少し時間が経っていることから、感じる部分が多かったです。
「それでも元気になるって素晴らしいことだなと思って」
立ち直ろうとする希望が少しでも見えて、ほんの少し光が差したように思えました。
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豊島ミホ | Comments(0) | Trackback(1)
2007/12/04

「鴨川ホルモー」 万城目学

鴨川ホルモー鴨川ホルモー
(2006/04)
万城目 学

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★★★☆☆

面白かったです!
京都を舞台にした、大学生たちの異色青春小説という感じでした。
この異色というのは、題名にもある「ホルモー」が話の中心に据えられているゆえです。

主人公の京大生・安部は、葵祭のバイト帰りに、あるサークル勧誘のビラを渡されます。
京大青竜会というネーミングと、ぼかされた活動内容のビラを訝りながらも、新歓コンパで食費を浮かせていた安部は、迷わずその会場へ。
そこで出会った早良京子という女性の鼻に一目惚れし、サークルに足を踏み入れることになります。
そのサークルというのが、実は、京大を含め京都の大学4校で戦う「ホルモー」が目的の集まりだったのです。
ホルモーとは何ぞやというのは詳しくは書きませんが、古くからごく限られた人の間で行われた競技とされていて、奇想天外ながらも、古都・京都ならそんなこともあるかも、なんて思ってしまいました。
深く考えるといろいろ疑問が浮かんでくるので、あまり考えずに読んで笑ったもの勝ちのお話です(笑)
前半がやや冗長ぎみなのと、ホルモーの試合がもっとみたかったなぁという思いが強いですが、思わずぷっと噴き出してしまうような箇所が散りばめられていて楽しめました。
京都に縁のある方が読めば、知った場所での出来事を想像できて、もっとおもしろいんでしょうね。
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ま行その他 | Comments(0) | Trackback(0)
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