--/--/--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
2013/02/03

「リテイク・シックスティーン」 豊島ミホ

リテイク・シックスティーンリテイク・シックスティーン
(2009/11)
豊島 ミホ

商品詳細を見る

★★★☆

高校に入学したばかりの沙織は、クラスメイトの孝子に「未来から来た」と告白される。未来の世界で27歳・無職の孝子だが、イケてなかった高校生活をやり直せば未来も変えられるはずだ、と。学祭、球技大会、海でのダブルデート…青春を積極的に楽しもうとする孝子に引きずられ、地味で堅実な沙織の日々も少しずつ変わっていく。
「BOOK」データベースより



思春期のきらきらと眩しい、でもときに心に刺さってフタをしたくなる日々が、とても丁寧に描かれた作品でした。
いい意味でも悪い意味でも常に心がざわついていたあの頃。
もう一度やり直すってどんなだろう。
うまくいくことばかりじゃない。
未来を変えたくて、前よりも上手にやり直したくて、だから失敗を繰り返すことがとても怖くて、失敗する自分からも逃げたくて、きっととても苦しい。
沙織よりも孝子の気持ちで読んでいました。
彼女たちが一歩前に進んだラストに、自分も心を押されたような気がしました。

豊島ミホさんは現在休筆中ですが、なんと漫画を描かれているとか。
最近知ってびっくりしました。
でもいつか、新しい小説に出会えることを楽しみにしています。
スポンサーサイト
豊島ミホ | Comments(2) | Trackback(1)
2008/06/17

「花が咲く頃いた君と」 豊島ミホ

花が咲く頃いた君と花が咲く頃いた君と
(2008/03/19)
豊島 ミホ

商品詳細を見る

★★★☆☆
豊島ミホ | Comments(0) | Trackback(0)
2008/05/08

「リリイの籠」 豊島ミホ

リリイの籠リリイの籠
(2007/12/14)
豊島 ミホ

商品詳細を見る

★★★★☆

おもしろかったです。
今まで読んだ豊島さんの本の中でかなり好きです(四、五冊かしか読んでないけど)。
仙台の女子高を舞台にした連作短編。
在学中の高校生、卒業生、先生など、女子高生や成人した女性たちが登場します。
私は女子高出身なので、あの閉塞感や甘酸っぱい感情がふつふつと蘇るようで、圧倒されました。

この年代ならではっていう部分もあれば、女っていくつになってもこういうところは変わらないなぁという部分と両方あります。
もしかしたら、女子高時代真っ只中に読むと、棘が刺さって痛かった話もあるかも。
少し冷静な目線で読める年齢になっているからこそ、楽しんで読めるのかもしれません。

それぞれのお話の登場人物の女の子たちが、両極端な組み合わせ。
不完全なところが、魅力的だったり印象的だったりして、憎めなくてまぶしくて懐かしい。
集団の中に生まれる嫉妬や独占欲や優越感、そのなかで育まれたしたたかさや腹黒さ、処世術など、人と人との関わりが、ときに純粋で残酷に、ときに甘くて居心地よく、キラキラと輝くように書かれています。

本のタイトルは、短編の1つの題名というわけではありません。
リリイ、つまり百合の籠っていうのが、ある種の狭義的な意味よりももっと広い意図でタイトルになってるのだと思うのですが、女子高、女子同士ならではを表していてうまいなぁと思いました。
>>続きを読む
豊島ミホ | Comments(2) | Trackback(0)
2007/12/05

「東京・地震・たんぽぽ」 豊島ミホ

東京・地震・たんぽぽ東京・地震・たんぽぽ
(2007/08)
豊島 ミホ

商品詳細を見る

★★★★☆

震度5以上の地震を、過去に三度経験しましたが、いずれも食器が割れる程度で、家族や知人にも怪我はありませんでした。
この話のなかで起こる震度6強、火災や倒壊が相次ぎ死者九千人超という大震災とは比べものになりませんが、それでも、揺れる直前に聞いた地響き、電車が近くで通っているかのような振動や、ミシミシと建物の軋む音は、今でも鮮明に覚えています。
あのせり上がってくる恐怖、強さと長さの予測がつかない焦燥、なす術もなくやり過ごすだけの所在無さはトラウマになっています。

だから、そういう切羽詰った臨場感が、ありありとしたお話になるのかなと思いきや、意外と淡々とした語り口で、緊迫感はあまり感じません。
地震そのものよりも、地震という事態に対しての、人の心の動きや行動が中心のお話です。

性別も年齢も関係なく、状況や立場や境遇の違う人たちに、わけ隔てなくふりかかる天災。
ただただ、その瞬間の行動や場所によって運命が大きく変わってしまう。
人と、人の作り上げたものは弱くて脆いのに、空はいつものように青く澄んでいて、クローバーは茂り、たんぽぽは綿毛を飛ばしているのが印象的です。

壊れた日常のなかで、大切な誰かを思う人、痛みに苦しむ人、現実から目をそらす人、諦める人、非常事態に乗じて私欲に走る人、希望を捨てない人、さまざまです。
それこそいろんな人がいて、いろんな思いや考えがあるんだなと、ときには薄ら寒く、殺伐とした気分にもなりましたが、そういう側面も当然存在するんですよね。
14の極めて短いストーリーから成り、ところどころでリンクしているものの、切り取られた断片の続きが気になって仕方がありませんでした。

さくさくと読めるので油断していましたが、最終2話の「パーティにしようぜ」と「いのりのはじまり」で泣けました。
「パーティにしようぜ」ではお母さんと夕焼けの空を思い浮かべて、「いのりのはじまり」は最初の話とつながりに、とてもせつなくなりました。
残った人の思いと、涙の意味が胸に迫ります。
感想を書くまでに少し時間が空いたのですが、そこだけ読み直して涙が止まらなくなってしまいました。

地震の直後は混乱があり、興奮や放心状態でうまく心が働かなくても、少し時間がたったときに、やっと実感となって押し寄せる感情が苦しいと思うんです。
この2編は、震災6日目、三ヵ月後、と少し時間が経っていることから、感じる部分が多かったです。
「それでも元気になるって素晴らしいことだなと思って」
立ち直ろうとする希望が少しでも見えて、ほんの少し光が差したように思えました。
>>続きを読む
豊島ミホ | Comments(0) | Trackback(1)
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。