--/--/--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
2014/03/06

「ひそやかな花園」 角田光代

ひそやかな花園ひそやかな花園
(2010/07/24)
角田 光代

商品詳細を見る

★★★★

親と子、夫婦、家族でいることの意味を根源から問いかける。『八日目の蝉』から三年。衝撃と感動に震える、角田光代の最高傑作誕生。
「BOOK」データベースより



子供の目線から見る大人たちの行動に、得体の知れない不穏な空気と隠された秘密。
大人になった子供たちが、その秘密に近づいていく。
ページを繰る手が止まらず、1日で読み切りました。

ネタバレしないように書くのが難しいな。
4章で泣きました。
秘密が何であるかということ云々よりも、そのことを知っていくなかでかつての子供たちがそれぞれの身の処し方を模索し、前へ進もうすとする姿に感動しました。

プロローグとエピローグを、嫌われ役の紗有美が担っているのがにくい。

昔好きでよく読んでいた角田光代さん。
当時絶賛された「八日目の蝉」が私はあまりしっくりこなかったあたりから遠ざかっていたのですが、またはまりそうです。

キャンプのことは、いくつかの通過した記憶とおなじに、遠のき色あせいつか消えてしまうのだろうと。彼らと再会したのちですらも、そう思っていた。でも、私たちはそれぞれの場所で暮らしながら、今までも、これからも、たとえ会わなくなったとしても、ずっとこの花畑を等しく持ち続けているのかもしれない。いつでも帰れる秘密の場所として。


スポンサーサイト
角田光代 | Comments(0) | Trackback(0)
2011/06/16

「くまちゃん」 角田光代

くまちゃんくまちゃん
(2009/03)
角田 光代

商品詳細を見る

★★★☆

4回ふられても私はまた、恋をした。なんてことだろう。あんなにつらい思いをしたというのに。きっとここにあなたがいる、傑作恋愛小説。
「BOOK」データベースより



内容を知らないまま、かわいいタイトルと装丁だなぁと思って借りてみたら、ちょっと痛みのある短編集でした。

主人公は恋をし、失恋する。
次の物語ではその恋の相手が主人公となり、別の人に恋をし、失恋する。
それを繰り返していく、連作短編。

なんだか角田光代さんらしい1冊。
いろんな恋愛観が巧みに描かれていて、振られた側だけでなく振る側の気持ちも次の編で垣間見えて面白く、うまいなーと思いました。

ただ、登場人物に生活態度や将来設計があまりにもしっかりしてない人が多すぎて、ちょっと共感できない部分も多かったかな。
もちろん、そういう人物たちだからこそ、失恋の後に大きく成長を見せるわけで、おお、と嬉しくなるわけではありますが。


けれど槇仁は知っていた。希麻子のいう成功がどんなものかはよくわからないが、しかし、何かをやりたいと願い、それが実現するときというのは、不思議なくらい他人が気にならない。意識のなかから他人という概念がそっくりそのまま抜け落ちて、あとはもう、自分しかいない。自分が何をやりたいかしかない。

角田光代 | Comments(0) | Trackback(0)
2009/12/16

「三面記事小説」 角田光代

三面記事小説三面記事小説
(2007/09)
角田 光代

商品詳細を見る

★★☆☆

私は殺人を依頼しました。恋人の妻を殺してほしいと頼みました。誰もが滑り落ちるかもしれない記事の向こうの世界。現実がうみおとした六つの日常のまぼろし。
「BOOK」データベースより



角田光代さんの本は、以前から好んで読んでいました。
「Presents」「この本が、世界に存在することに」「彼女のこんだて帖」など、優しくてとても好きな本があります。
でも反面、うわ、苦手だなって思う本もわりとあります。

本作品は、実際に起きたいくつかの事件の記事を元に、その顛末までを作者の想像でフィクション化した短編集です。
新聞沙汰の事件を取り扱っているので、当然最後には犯罪が起こります。
そんな話を読める気分の時もあれば、受け付けない気分の時もあって、今はどうやら後者だった模様。
評価は気分に左右されますのであしからず。

こういう言い方は不謹慎かもしれないけれど、三面記事で扱われる事件というのは、読む側には記憶に残りにくい些細な事件も多い。
それだけに、身近で簡単に起こりうることとも言えます。
読み始めれば、新聞の片隅に載った小さな記事も、当事者たちからすればとてつもなく大きなドラマであることを認識させられます。
でもこの物語、残念ながら好みではないのです。
日常にひそんだ心の闇と狂気に、薄ら寒くなり、後味の悪さがずっと尾をひいていました。
リアリティを出すためか、あからさまな性描写がいつもより多く感じられ、それも角田さんの好きなタイプの作品とは違います。
また、フィクションとしては展開の意外性も少ないように感じました。
それでも読むのをやめられないのは、角田さんのうまさなのかもしれません。
>>続きを読む
角田光代 | Comments(0) | Trackback(0)
2008/04/29

「八日目の蝉」 角田光代

八日目の蝉八日目の蝉
(2007/03)
角田 光代

商品詳細を見る

★★☆☆☆
角田光代 | Comments(0) | Trackback(0)
2007/10/07

「薄闇シルエット」 角田光代

薄闇シルエット薄闇シルエット
(2006/12)
角田 光代

商品詳細を見る


★★★★☆

角田さんのお話は好きで、図書館にあるとよく借りてきます。
そのなかでも、この本にはかなり涙腺をやられてしまいました。
きっと、ハナが抱える恋人や結婚や家族や友達や仕事のあれこれが、自分にも重なる部分があって、シンクロしてしまうからなんでしょう。
私が目をそらし考えないよう、想像しないようにしていたことが、如実に描かれていて心にぐさぐさと刺さりました。

ハナは下北沢で古着屋を経営している37歳。仕事は順調。同年代の男よりも稼いでるし、自分の人生にそれなりに満足していた。ある日、恋人から「結婚してやる」と言われ、小さな違和感を感じる。「どうして、この人は『私が結婚を喜んでいる』と思って疑わないんだろう…」―違和感は日に日に大きくなり、ハナは恋愛と仕事について模索していくことになるのだが…。人生の勝ち負けなんて、誰が分かるというのだろうか。圧倒的リアルと共感が心にささる傑作長編。
「BOOK」データベースより


「私は何をすることで、自分だけの城を作れるんだろう? 母のような城はいやだ、チサトのような城もいやだ、タケダくんの城にも住みたくない、いやだとやりたくないばかりくりかえして、私はその先に進めるんだろうか?」
「結婚に思うところがあるわけではない、私はただ、変わってしまう、ということがこわかっただけなのだ。金太郎飴の外気に触れない真ん中に居続けたかった。」
「『みんなひとつずつ手に入れて、一歩ずつ先に歩いてるのに、私だけいつまでも手ぶらで、じたばたしてるだけなんだよ』」

そこから動きたくない、と思っているうちに周りはどんどん進んで自分だけ取り残されてく焦燥感や、何かを失っていく喪失感は身につまされました。

また、手作り狂の母親のエピソードも自分の母と重なります。
小さいころは料理、お菓子、洋服、バッグ、なんでも手作りでした。
小学生のころ、親戚の家ではじめてマックのハンバーガーを食べたときは、軽いカルチャーショックでした(笑)
思春期にはハナのようにそういうものを疎ましく感じた自分がいました。
(今では尊敬していますけど)
ハナの妹の専業主婦のナエが、なんでもできる母のようにはできない自分に自己嫌悪を感じヒステリーをおこすシーンも、なんだかうなずけるのです。

「その人はその人になってくしかない」というチサトの一言。
ハナが百円ショップのマグカップを買い、歩き出すラスト。
これからも起こるだろういろいろな出来事に、つまずき、振り返り、寄り道しながらもゆっくりと進んでいこうとする姿に光が見えました。
角田光代 | Comments(0) | Trackback(0)
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。