「阪急電車」 有川浩
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★★★☆☆
阪急電車今津線。
8つの駅があり、片道15分ほどの路線なのだそうです。
その今津線を舞台に、電車に乗り合わせた人たちのそれぞれのドラマがリレー形式で描かれています。
乗ったことも見たこともない路線ですが、読んでいてどこか親しみの持てるローカル的な雰囲気が伝わってきました。
有川浩さんというと、ついつい図書館シリーズのような奇抜な設定や出来事を取り上げた話を想像してしまいますが、今作では電車のなかでひょっとしたらあり得るかもしれない日常が描かれています。
始まる恋、別れ、友情、いろんな思いを乗せて、電車は走ります。
一期一会の触れ合いもあれば、電車のなかでの出会いを通じてぐっと親しくなる人もいる。
まさに「袖振り合うも多生の縁」という言葉がぴったりな素敵なお話でした。
- [2008/08/13 20:28]
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「図書館内乱」 有川浩
![]() | 図書館内乱 (2006/09/11) 有川 浩 商品詳細を見る |
★★★☆☆
「図書館戦争」の続編をやっと読みました。
今回は短編もの、といっていいのか分かりませんが、脇役メンバーの小牧、柴崎、手塚らそれぞれにもスポットが当たったお話でした。
人物像がより深く描かれ、生い立ちや内側に抱えるものなどが明かされて、隙がないような彼らの存在が少し近くなった気がします。
また、前作は図書隊対メディア良化委員会のお話が主軸でしたが、今回は内乱、と銘打ってあるとおり図書館側の内部が主軸。
図書館に関わる諸問題に絡めて、組織内部の黒い部分や派閥間の軋轢、主義主張の対立、中立派の台頭、中央集権主義の介入などが各編にうまく織り込まれていて、一枚岩ではいかない組織の内情がよくわかるようになっていました。
それぞれのエピソードが独立した話のように見えて、それらの伏線が拾われて最終話につながるのですが、その構成はさすがです。
最終話は一気にひきこまれました。
免疫が出来たのか、それとも章ごとにメインの人物が入れ替わるからか、前作ほど怒涛の大興奮、というわけではありませんでしたが、要所要所で赤面・爆笑してしまうのは相変わらず(笑)
- [2008/05/16 08:00]
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「図書館戦争」 有川浩
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★★★★☆
本好きで図書館にお世話になりっぱなしの私としては、このタイトルで読まないわけにはいきません(笑)
やっとやっと、図書館から予約が回ってきて読むことができました!
気がついたら、もうシリーズ完結巻「図書館革命」がでているではありませんか(苦笑)
―― 公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律として 「メディア良化法」 が成立・施行された現代。
超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館! 狩られる本を、明日を守れ!
敵は合法国家機関。 相手にとって、不足なし。 正義の味方、図書館を駆ける!
笠原郁、熱血バカ。
堂上篤、怒れるチビ。
小牧幹久、笑う正論。
手塚光、頑な少年。
柴崎麻子、情報屋。
玄田竜介、喧嘩屋中年。
以上六名が戦う 『図書館戦争』、ここに開戦!
メディアワークスHPより
設定のあり得なさはともかく、文体のあまりの軽さに、最初は一歩引いて読んでいたんですが、次第にそんなことも忘れて物語にどんどんのめり込んでいきました。
ページをめくる手がとまらないとは、このことです。
深く考えてはいけません、コミカルな流れに逆らわず身をゆだね、甘さに思う存分にやければいいのです(笑)
自分にそう言い聞かせるまでもなく、分かりやすいタイプの登場人物のテンポのよい会話がだんだんツボにはまってきました。
「塩の街」を読んだときもそうでしたが、有川さんの本を外で読むことはできそうにないです、真顔を保てなくて(笑)
こうなって欲しい、という期待通りにベタに事が進むのも気持ちよく、そうこなくっちゃね!と一人で悶絶(笑)
マスコミや世論のもつ力の怖さや、本などによる青少年への影響の有無など、現実で取り沙汰されていることも組み込まれ、軽いけど浅くはないエンターテイメントとして、そして作者がいうところの「月9連ドラ風」の王道ラブコメとして、おおいに興奮して楽しめました。
- [2007/11/12 15:50]
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「塩の街」 有川浩
![]() | 塩の街 有川 浩 (2007/06) メディアワークス この商品の詳細を見る |
★★★☆☆
図書館で予約している「図書館戦争」シリーズがなかなか回ってこないので、こちらから先に読んでみました。
こちらは、有川さんデビュー作+番外編 となっていました。
東京湾に巨大な白い隕石らしき物体が落下する。
それと時を同じくして、人が塩と化し、まるで塩の彫刻のようになっていく現象が起こる。
この塩化という奇病は、原因・感染経路・治療方法不明で、一度塩化がはじまったら塩と成り果てるまでとどまることがなく、さらにその被害は拡大していっている、という奇抜な設定です。
そんな機能も倫理も崩壊した街、東京で細々と暮らしている女子高生の真奈と、年が10近く離れた「保護者」秋庭、この二人に関わる人達の物語。
現実離れしていますが、妙にリアリティがあるので、すんなり話に入っていけました。
特にキャラが確立していて人物の心理描写が丁寧なので、感情移入がしやすいです。
今読んでも面白いけれど、高校生くらいのときに読めば、もっともっとどっぷり漬かることができたんじゃないかと思います。
『世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。
その中の一つの恋が世界を救った。
そのことを僕はこれから書こうと思う。』
切なくてとても素敵な、甘い甘い恋物語でした。
映像で見てみたい気がします。
話の中にでてくる歌「グリーングリーン」は学校の授業で習ったけれど、7番まであるなんて知りませんでした。
生と死、喪失と再生。
それに向き合うこと。知ること。伝えること。
大きなテーマが込められた深い歌詞だったんですね。
- [2007/10/07 12:35]
- 有川浩 |
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